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アンケート調査レポート「日本企業のID・アカウント管理の運用実態 2023」を公開
2023年5月18日

コロナ禍を経て企業が利用するシステムのクラウド化、ゼロトラスト化が加速する中、増加したID・アカウント管理運用の現状を把握するため、「クラウド利活用時代の、日本企業のID・アカウント運用 実態調査2022」を実施し、その調査結果を当社HPにて公開いたしました。

課題のアンケート結果では、「ID・アカウント管理の複雑化」がどの企業規模でも最多の回答数となりました。コロナ禍によって急激に普及が進んだクラウド化により、ID・アカウントのメンテナンス負荷が急増し、どの企業でも共通の課題になっている様子が伺えました。

総評:
ID・アカウント管理の共通かつ最大の課題は「複雑化」、解決策は規模に応じて見極めたい

現代の企業において、さまざまなサービスやシステムにアクセスするために必要なID・アカウントの管理が重要な課題となっています。しかし、ID・アカウント管理の実情や課題は企業規模により異なることから、大手企業、中堅企業、中小企業に分類して調査を実施しました。

企業規模別に分類したところ、大手企業がID・アカウント管理に関する先行的な取り組みを実施し、中堅・中小企業がそれに追従するかのように取り組んでいる様子が伺えました。例えば、ID・アカウント管理の専用ツール導入やクラウド化、ゼロトラストへの取り組みでは、いずれも企業規模が大きくなるほど取り組みが進んでいることがわかりました。

また、大手・中堅企業の半数はID・アカウントの源泉情報が「人事システム」であるのに対し、中小企業は3割でした。ゼロトラスト環境構築に向け、人事情報とIDの連携については課題が多いと考えられます。

クラウドサービス(主にSaaS)の利用が拡大する今、いずれの規模の企業も従来のID・アカウント管理では限界を迎えるとともに、セキュリティ上の脅威も増加しています。その結果、ID・アカウント管理の最大の課題はいずれの企業も「複雑化」であり、それぞれの規模に応じた対応が求められています。

各論:
ID・アカウント管理における現状と実態
【大手企業】
  • 現状:
    • 専用ツール導入状況…オンプレミスは38.5%、IDaaSは21.5%
    • 関連会社・海外会社の管理も必要
    • ID・アカウント管理の源泉情報は「人事システム」が55.4%
  • 課題:
    • 複雑化への対応、担当者依存・ブラックボックス化からの脱却
    • パスワードレス認証への取り組み
【中堅企業】
  • 現状:
    • 専用ツール導入状況…オンプレミスは32.7%、IDaaSは15.8%
    • 管理担当者を設定し、運用・管理が比較的行えている
    • ID・アカウント管理の源泉情報は「人事システム」が54.5%
  • 課題:
    • 複雑化への対応、クラウド化推進、多要素認証やSSOの推進
【中小企業】
  • 現状:
    • ExcelやCSVでの管理が中心、正社員以外にパート・アルバイトも多い
    • 専用ツール導入はオンプレミスで16.0%、IDaaSは7.5%
    • ID・アカウント管理の源泉情報は「人事システム」が29.2%
  • 課題:
    • 複雑化への対応、運用ルール策定が必要、SSOの導入率が低い
レポート全文のご案内

18の設問に対する回答結果と考察、それらから導かれた認証基盤・ID管理のトレンドなど、全16ページにわたって取りまとめたレポートの全文は、 こちら で公開しております。

皆様にとって適切なID・アカウント管理を実現するための一助となりますと幸いです。