エンタープライズID管理コラム

ID管理と経営課題の関係とは?

ID管理は経営課題と深い関係がある? ──ビジネスの成長とITの関係が密接な今日、IT部門の経営戦略への関与は欠かせません。そして実は、経営課題解決に向けてITツールを活用する際には「ID管理」が重要なのです。今回は、ID管理と経営課題をテーマに、これからのIT部門について考えていきましょう。

なぜ、IT部門が“戦略的”でなければならないのか?

先が読めない時代と呼ばれる現在、ビジネスを取り巻く環境の変化スピードが年々加速しています。社会や市場、顧客の変化に応じて、商品やサービス、従業員の働き方などを迅速かつ柔軟に対応させていく必要があります。

そのためにIT利活用は欠かせませんが、柔軟性や拡張性が低いシステムでは限界があります。そこで昨今、DXを推進することで変化への柔軟性や対応速度を早めようとしています。このような状況でIT担当者が考えなければならないのは、右図のように経営が各事業部門に何を求めていて、課題解決に向けてどのようなITツールが必要になるのかということです。IT部門が戦略的であることが求められているのは、このような理由からです。

各事業部門ではさまざまな課題があることでしょう。営業部門であれば、より営業力を強化するためにSFAやグループウェアなどのITツールの活用が必要かもしれません。バックオフィス業務を行う部門では、業務の効率化やペーパーレス化に向けワークフローの電子化や電子印鑑などが必要でしょう。このように、経営課題の解決につながる事業部門の取り組みを支えるのが、IT部門の重要な役割になってきているのです。


IT部門の重要テーマ「組織運営」と「セキュリティ」に、ID管理は欠かせない

IT部門には、各事業部門が必要とするITツール導入を支援することが求められていますが、ITツール導入やシステム構築に長時間かけていては、社会の変化とともに移り変わる課題に対応しきれません。そこで、必要となるITツールを手軽に導入し、活用できるクラウドサービス(SaaS)の利用が進められています。

しかし、従来のオンプレミスのアプリケーションに加えて、クラウドサービスが増加することでアクセスするためのIDやパスワードが増えてしまい、次のような課題が生じてしまいます。

  • ユーザーの負担増加(ID・パスワードを覚える、入力する)
  • 管理者の運用負担増加(ID発行や削除など)
  • ID管理ミスによるセキュリティ上の問題発生 …など

ポイントをまとめると、経営課題につながる各事業部門の要望に応えるためにクラウド型のITツール活用を進めると、ID管理がネックになることが挙げられます。そして、ID管理を効率的に行うためには、統合ID管理基盤が必要ということになります。


ID管理がもたらすものとは?

統合ID管理基盤が管理するのは、「組織運営」と「セキュリティ」の2点に集約されています。「組織運営」の面では、ユーザーが役職などに応じて適切な情報にアクセスできるように管理することで、組織の適切な運営を促します。「セキュリティ」の面では、社内・社外からのアクセスに対して、適切に本人確認を行うことで情報漏えいなどのリスクを軽減します。このような基盤があってこそ、各部門の課題を解決するITツール活用が実現し、経営課題解決にもつながると考えられます。


まとめ

今回は、経営課題解決に向けたIT部門の貢献を土台で支えるID管理についてまとめました。さらに詳細な情報を知りたいという方は、ぜひこちらより関連資料をダウンロードしてみてください。